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GPT-6.1 Terra API は100万トークンあたり $0.25 / $1.25、公式より75%安い

2026年10月26日にリリースされた新世代の中価格帯モデル。標準 API 価格を前世代の半額に直接設定し、出力の実質削減率は約58%、キャッシュ読み取りは約75%減

Oct 28, 2026
GPT-6.1 Terra API は100万トークンあたり $0.25 / $1.25、公式より75%安い

2026年10月26日、OpenAI は GPT-6.1 Terra をリリースした。今回最も注目すべきはモデルそのものではなく、価格設定の方法だ。新世代の中価格帯モデルの標準 API 価格を、最初から前世代の半額である入力 $1、出力 $5(100万トークンあたり)に設定したのである。前世代の GPT-5.6 Terra は $2/$12 だった。

この表現に注意してほしい。「新世代はリリース時点で半額」であって、「旧モデルがリリースからしばらくして値下げされた」のではない。両者は似て聞こえるが、意味はまったく異なる。後者は在庫処分型のプロモーションであり、前者は中価格帯の価格アンカーが恒久的に引き下げられたことを意味する。今後この価格帯のモデルはすべて $1/$5 を基準にせざるを得ない。

本記事では3つのことを扱う。半額は具体的にどこが下がったのか、見落とされがちなコスト削減スイッチ、そして各プラットフォームで実際にいくらかかるのか、である。

半額とは具体的にどういうことか

まず2世代の価格を並べてみよう(100万トークンあたり、2026年10月時点):

項目 GPT-5.6 Terra(前世代) GPT-6.1 Terra 削減率
入力 $2.00 $1.00 50%
出力 $12.00 $5.00 約58%
キャッシュ読み取り $0.20 $0.05 約75%
キャッシュ書き込み — $1.25 —

公式の表現は「標準 API 価格を50%削減」だが、実際の削減幅はこの数字より大きい。出力は約58%減、キャッシュ読み取りはなんと4分の1に削減された。高頻度で呼び出し、システムプロンプトや重複コンテキストを再利用する場合、キャッシュ読み取りの節約額は表の見出しの数字よりはるかに大きい。

公式にはさらに2つの枠がある。Batch/Flex は標準価格からさらに半額(入力 $0.50、出力 $2.50)だが、応答がリアルタイムでないのが代償だ。Fast は標準価格の約2倍で、より低いレイテンシと引き換えになる。これらの枠は OpenAI 公式でのみ提供され、HiAPI では標準枠で課金される。

中価格帯の位置づけ:大量処理モデルの仕事を担う

Terra は GPT-6.1 ファミリーの4段階(Luna < Terra < Sol < Astra)の中で中価格帯に位置し、2つのことを主軸とする。視覚推論とコンピュータ操作(computer use)、さらに技術文書作成と自動評価である。公式の位置づけは明確で、GPT-5.6 Terra を引き継ぎ、大量処理の主力となる。コンピュータ操作のような仕事は、今後フラッグシップを買う必要はない。

公式のセールスポイントの原文はこうだ。Agents' Last Exam でフラッグシップの GPT-6 Astra に並び、価格はわずか10分の1、平均タスク完了速度は Astra および GPT-6.1 Sol より3倍以上速い。この数字群は公式の自己申告であり、第三者による再現はされていない。見るときは注意が必要だ。

第三者のデータは一つの基準を与えてくれる。Artificial Analysis の実測では Intelligence Index は48、同ファミリーの Sol は52、Luna は38。ハルシネーション率は前世代の88%から38%に低下し、低推論枠のエラー率は53.6%から16.7%に低下した。平たく言えば、中価格帯で主力モデルに近い知能レベルを獲得し、弱点は前世代より明らかに縮小したということだ。

本当のコスト削減の鍵:reasoning.effort=none

今回のリリースで見出しに隠れがちな最も重要な点。GPT-6.1 Terra はシリーズ全体で reasoning.effort: "none" 枠を開放している唯一のモデルであり、Sol でさえサポートしていない。

どういうことか。このシリーズのモデルはデフォルトで推論チェーンを備え、枠は低から high まで6段階ある。推論が深いほど賢く、高く、遅くなる。多くのバッチ処理(フォーマット変換、一次分類、テンプレート生成)は深い推論をまったく必要とせず、以前は使わない思考プロセスに金を払っていた。Terra は推論を直接オフにできる(reasoning.effort: "none")。高頻度のエージェント呼び出しやバッチ処理を行う人にとって、これは実打撃的なコストスイッチだ。推論トークンは出力に計上されるため、オフにすれば同じタスクの出力トークンは大幅に減る。

すでに Sol でバッチ処理を回している方は、これら2記事の接続方法とチューニングの考え方を参考に、Terra に切り替えた後で reasoning 枠を低くして再実行し、請求額を比較してほしい:GPT-6.1 Sol API 接続ガイド、GPT-6.1 Sol プロンプトのコツ。

各プラットフォームでの提供状況:HiAPI も同時提供開始

リリースからこの2日間で、複数の中継・集約プラットフォームが順次提供を開始している。第三者のプラットフォーム経由で呼び出す場合、各社の上乗せ率はかなり異なるため、「提供開始」の一言だけを見ず、一社ずつ確認する価値がある。

HiAPI では GPT-6.1 Terra モデルページ を同時に提供開始しており、Responses と Chat Completions の両プロトコルをサポートし、コンテキストは1.05M。プラットフォーム価格は公式価格の1/4に設定している:

モデル 入力($/M token) 出力($/M token)
GPT-6.1 Terra $0.25 $1.25
GPT-6.1 Sol $0.50 $2.50
GPT-6 Astra $2.50 $12.50
Claude Opus 5.5 $2.02 $10.08

(同一プラットフォームの基本枠での比較、2026年10月時点。基本枠は272Kコンテキスト以下を指す。)

キャッシュ読み取りは $0.0125、キャッシュ書き込みは $0.3125。272Kトークンを超える長文ドキュメントを投入する場合は長文ドキュメント枠を使う。入力 $0.50、出力 $1.875 で、基本枠よりやや高いが、1.05Mコンテキストなら一冊丸ごとを1回の呼び出しに収められ、自分でスライスして組み立てる必要はない。

横並びで見ると、Terra は HiAPI 上で Sol より半額、Astra や Opus 5.5 より一桁安い。大量処理タスクのコスト計算は非常にしやすい。

開発者にとって何を意味するか

3種類のタスクのコスト構造を再計算する必要がある:

  • コンピュータ操作系エージェント:Terra は computer use 能力を中価格帯に下ろした。以前はフラッグシップで行う必要があった仕事を、今は $1/$5 で実行できる(公式の主張ではフラッグシップより3倍以上速い)。コーディングツールでモデルを切り替えるコスト比較については、この実測記事を参照:Claude Code と Codex で HiAPI 経由でモデルを切り替える。
  • 視覚系エージェント:視覚推論は主打項目の一つであり、スクリーンショット理解や UI 解析のようなタスクでフラッグシップモデルを借りる必要がなくなる。
  • バッチテキスト処理:reasoning.effort=none とキャッシュ再利用を組み合わせ、固定のシステムプロンプトはキャッシュ読み取り $0.0125 で計上されるため、請求額を以前の数分の1に抑えられる。

モデル選定で横並び比較をしたい場合は、この記事で Terra と Sol、Claude Opus 5.5 の知能レベルと価格をまとめて検証している:Claude Opus 5.5 vs GPT-6.1 Sol。ワールドモデルのような新方向に関心がある方は、Genie 4 ワールドモデル解説 もあわせてどうぞ。

FAQ

GPT-6.1 Terra は GPT-5.6 Terra が値下げされて改名されたものですか?

違います。2026年10月26日にリリースされたまったくの新世代モデルであり、標準価格は最初から前世代の半額に設定されています。旧モデルは値下げされておらず、新世代によって価格面で直接置き換えられたのです。

$1/$5 は公式価格ですか、プラットフォーム価格ですか?

OpenAI 公式の標準 API 価格です(100万トークンあたり、入力 $1、出力 $5)。HiAPI のプラットフォーム価格は $0.25/$1.25、つまり公式価格の1/4で、別途キャッシュ読み取り $0.0125 が加わります。2026年10月時点の価格であり、各プラットフォームのリアルタイムページを基準としてください。

HiAPI に Batch/Flex 枠はありますか?

ありません。Batch/Flex(公式 $0.50/$2.50)は OpenAI 公式でのみ提供されます。HiAPI では一律標準枠 $0.25/$1.25 で課金され、すでに公式の Batch 価格を下回っています。オフラインバッチ処理は標準インターフェースをそのまま使えば問題ありません。

reasoning.effort=none にすると明らかに性能が落ちますか?

タスク次第です。フォーマット変換、分類、テンプレート生成のような浅いタスクでは、深い推論をオフにしても品質はほとんど落ちません。多段推論が必要な仕事では、低から high へ段階的に試し、品質とコストのバランス点を見つけることをお勧めします。Terra は6段階で調整でき、これが Sol より柔軟な点です。

キャッシュ読み取り $0.05 はどうやって節約するのですか?

繰り返し現れるシステムプロンプトやコンテキストのプレフィックスを固定し、プラットフォームにキャッシュをヒットさせます。ヒットした部分は $0.05 で計上され、標準入力価格のわずか5%です。高頻度呼び出しの請求額の大部分はここにあることが多いです。

HiAPI の長文ドキュメント枠はどう計算しますか?

基本枠(272Kコンテキスト以下)は入力 $0.25、出力 $1.25。272Kを超えると長文ドキュメント枠となり、入力 $0.50、出力 $1.875。コンテキスト上限は1.05Mトークンで、一冊の長文ドキュメントを一度に投入できます。

まとめ

  • 「リリース時点で半額」は価格アンカーの引き下げであり、プロモーションではない。GPT-6.1 Terra の標準価格は $1/$5、出力の実質削減率は約58%、キャッシュ読み取りは約75%減。中価格帯は今後この価格で競争することになる。
  • 公式が主張する「フラッグシップに並ぶ」「価格は10分の1」「速度は3倍」はすべて公式の自己申告。第三者の実測(Intelligence Index 48、ハルシネーション率 88%→38%)は「中価格帯で主力に近いレベル」という判断を裏付ける。
  • reasoning.effort=none は GPT-6.1 シリーズで Terra のみがサポート(Sol は非サポート)。バッチ処理で深い推論をオフにし、さらにキャッシュを組み合わせることが、この請求額で最大のコスト削減レバーとなる。
  • HiAPI では提供開始済み。プラットフォーム価格は $0.25/$1.25(公式の1/4)、キャッシュ読み取り $0.0125、コンテキスト1.05M、長文ドキュメント枠 $0.50/$1.875。同一プラットフォームで Sol より半額、Astra や Opus 5.5 より一桁安い。価格は2026年10月時点であり、モデルページのリアルタイム表示を基準とする。

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